【書評】はじめてのマインドフルネス 26枚の名画に学ぶ幸せに生きる方法

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書評
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大阪のコワーキングスペース×シェアオフィス・レンタルオフィス『コモンルーム中津』の図書コーナーに置いている本を、スタッフ目線で書評(ブックレビュー)します。今回は「はじめてのマインドフルネス26枚の名画に学ぶ幸せに生きる方法」です。イベント「ぺちゃくちゃしゃべりながらアートを観る会」にもぜひご参加ください!

著:クリストフ・アンドレ 監訳:坂田雪子 翻訳:重松緑

スタッフ・谷口です。企画・ナビゲーターを務めている「ぺちゃくちゃしゃべりながらアートを観る会」。きっかけは対話型鑑賞の研修を受け、終了後1度もナビゲーターの機会がなかったこと。集客、場の特性などの要素がかみ合わず、これまで実現できずにいました。

イベントの運営経験は仕事上あるのですが、実は全くのゼロからの企画は苦手。一度組織に入ったり、場所に行ってお客様や参加者の反応を観たりする中で、

「こうしたらどうだろう?」

「こういうアプローチができないのかな?」

「この場ならこの方向性のイベントはどうだろう?」

という気づきから企画の糸口を得ています。つまり、人一倍時間がかかるのです。

そして、コモンルーム中津との出会い。このチャレンジをする場としてピッタリでした。仕事をする上で私のミッションは、「社会と、人と、アートをつなぐことで感情や葛藤、動きなどその場で起きることと丹念に向き合い、より豊かな生き方ができるようにお手伝いをする」こと。この場を開いて、どんな人と出会い、何が起きるのか。普段仕事や打ち合わせ、勉強の場であるここでアートがどう受け入れられるのか、想定ができなくてドキドキした気持ちとワクワクした気持ちと入り混じっていました。

イベントも何度か開催して慣れてきた2015年秋の某日、代表の寺西が教えてくださったこの本でした。

「マインドフルネス」と「対話型鑑賞」。関係のないように見えますが深いかかわりが。そもそも「マインドフルネス」も、「対話型鑑賞」、「今」を見つめることがとても重要。

ん?!そもそも、「マインドフルネス」って何だ?!

マインドフルネスとは本の中の言葉を引用すると…

「今」を意識して生きる、ということ。

…?!どういうこっちゃ!

<今>現在の自分の思考や行動をただ観察すること。なのです。

構成は4部の構成、26点の作品を取り上げています。そこからいくつかの作品をピックアップしてご紹介します。

第1部:心の動き意識する

<今>を意識する ~「かささぎ」クロード・モネ、1868-1869年

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マインドフルネスの基本。ただ歩く。ただ食べる。シンプルに今、何を感じているのか意識を向けてみる。単純なことですが、忙しい日々を過ごしていると忘れます。

注意を広げる ~「いかさま師」ヒエロニムス・ボス、15世紀末―16世紀初

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意識…「自分が知覚し感じていることを自分でわかっている」ということ。段階もあり、第一段階は五感で感じ取っていること。第二段階は、自我の意識。第三段階は、反省的意識、つまり物事を理解したりよく考えたりする原動力となり、自我と距離を置いてみるということです。ひとつのことに集中しいながらも、まわりを意識している状態が重要。

…重要だけど、難しいです……鍛錬が必要…。

第2部:日常生活での気づき 心の目を開く

物の奥につながりを見る ~「水の入ったコップと水差し」ジャン・シメオン・ジャルダン、1761年頃

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ただ、目の前にある物とじっくりと見つめる時間をとる。特に忙しさに忙殺をされていると、目の前のものの静けさに寄り添う時間が取れなくなってしまうときがあります。私自身の戒めですが、忙しさに慣れてくると「これになんの意味があるのだろう」「次何をしようか」など、次の段取りや意味を見出すことへと考える癖がついてしまって、静かな、ただただずむものと過ごす時間を味わう余裕すらなくなります。物のささやきに耳を目を感覚を向け、味わう時間の大切さ。

第3部:嵐をくぐり抜ける 苦しみとマインドフルネス

手放す ~「希望」ピエール・ピュヴィス・ド・ジャヴァンヌ、1871-1872年

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この作品は普仏戦争の敗戦を象徴しています。小高い丘には十字架が立っているお墓がいくつも。裸婦が左手に持っているのはオリーブ。オリーブは<平和>と<希望>の象徴。そして裸婦の表情は口角があがり、穏やかな印象。憎悪や復讐心を手放し、そして焦りすらも手放しているように見えます。ただただ、ゆだねてみるのも良いかもしれません。

第4部:さらなる高みへ マインドフルネスで心を鍛える

しなやかな心をつくる ~「雲海の上の旅人」カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ、1818年頃

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「人事を尽くして天命を待つ」。努力は自分の意志と行動なのですが、結果は基本的には自分以外の他者が判断するもの。結果は自分ではコントロールができません。努力と結果を切り離して、ありのままを受け入れてみることに……(努力します。はい……)

世界とひとつになる ~「快楽原則」ルネ・マグリット、1937年 ※都合により画像掲載なしです。気になる方はぜひ検索!

意識を広げる。自分を広げる。次第に自分と自分の境界線がなくなり、世界が一つになる。

…………そうです。

(そこまで理解が及ばず………まだまだ未熟者です。はい。)

 

★コモンルーム中津のコワーキングスペースで定期開催している「ぺちゃくちゃしゃべりながらアートを観る会」へのご参加を、お待ちしています!