【書評】対話する力 ファシリテーター23の問い

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書評
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大阪のコワーキングスペース×シェアオフィス・レンタルオフィス『コモンルーム中津』の図書コーナーに置いている本を、スタッフ目線で書評(ブックレビュー)します。今回は「対話する力 ファシリテーター23の問い」です。

著者: 堀公俊・中野民夫

スタッフ・谷口です。

私は「場づくり」「ワークショップ」に足を運んだり、自身で開催します。それらで大事なことは「対話」です。この著書のなかで中野さんは…。

「対話(ダイアローグ)」は、言葉を通して率直に話し合う中で、なにか新しいものを一緒に見つけ出していく、共に創り出していくこと」

では、「対話をする力」を育むようなファシリテーションとは?どう向き合っていけばいいのでしょうか。それでは本編のはじまり。はじまり。

  • 第1章「すべては対話から始まる ーなぜ、今、ファシリテーションなのか?ー」

他者との対話を通じて学習する他者と関わり、対話し、体験することは私にとって「財産」です。グループのなかで葛藤、時にはぶつかり、時には心を傷つける場合もありますが、その経験は何よりも深い学びを与えてくれます。

多くの人が立ち位置で悩んでいるファシリテーターとして、どういう立ち位置で関わるのか…。私は場の空気によって関わり方を変えています。一個人として「こういう風に思っていますよ」「見えていますよ」と伝えるときもあれば、淡々と進行に徹するときもあります。ただ、場に存在する以上は透明人間にはなれないと考えているので、前者の関わり方のほうが、自分としても「場にいるなぁ〜」と実感ができてしっくりとしている感じています。

  • 第2章「参加と協働を高める ーどうやってみんなを巻き込めばよいのか?ー」

参加者との関係づくりが重要場づくりは主催やファシリテーターだけで作るものではありません。参加者とともにこの時間をともにし、作り上げます。「人の感情」は繊細。心を開き対話が深くなると、個人のデリケートな部分に触れます。そのため、関係づくりはとても重要です。

参加したくない人には参加してもらわなくてよいこれは…難しいと感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、個人的には本当にそう思っています。それぞれ参加の意欲や取り組み方などやる気があるのかどうかは本当に場の雰囲気にも左右します。「参加しない」という、彼らの選択も尊重したいです。

  • 第3章「ファシリテーターの葛藤 ーどう対話を舵取りすればよいのか?ー」

自分の中で起こっていることを自覚するファシリテーションしながら、自分に起きている感情や反応を見ることは難しいかもしれません。しかし、とても重要です。これらの感情や反応は参加者にも起きているかもしれません。ファシリテーターは役割上、場の雰囲気に大きな影響を与えます。自分自身の感情や反応に、大切に向き合いたいですね。

「引き出す」から「あふれ出す」へ以前の私は、本当に理解できていませんでした。意見を引き出すのか、あふれ出すように動くのか…。どう違うのか。引き出すということは、自分にも相手にも負荷がかかるように思うのです。ここでは「作為的」だと書かれています。一方であふれ出すということは、湧き水のように負荷が少なく自然に思います。この違いです。小さな言葉の違いですが、実際の場ではとても大きな差があると、今の私は思っています。

  • 第4章「ファシリテーションのジレンマ ー対話の場でなにが起こるのか?ー」

身体と呼吸と心を調える最近の個人的なテーマは「」「」「」。このバランスが、スケジュール調整でも、場をつくるときでも大切だと実感しています。以前、コモンルーム中津で開催したイベントで、「体」も疲れが溜まり、「心」も不安定なまま開催しました。そのときに参加者の声が自分のなかに響かないばかりか、ある参加者の様子が気になっていましたが聴くことを恐れて、聴かないままに終わったという体験をしました。今でも悔しさの残るイベントでした。ファシリテーションに限らず、日々の生活でも、仕事でも、どの場面でも自身の基盤ですね。

場にゆだねて、外から見守る: 場づくりで堀さんは一歩引いて見守るタイプ、一方で中野さんが一員となって一緒に楽しむタイプと異なるスタンスです。私は堀さんタイプ。むしろ一歩引いて、個々人のなかで何が起きているのか、感情の流れやどういった行動をするのか、一人ひとりの流れをじっくりと見つめ、それぞれのなかで起きていることを丁寧に向き合いたいと考えています。

  • 第5章「個と社会の変革を目指して ーどうすれば我々は変わっていけるのか?ー」

対立に本気で関わる決意があるか: 私のなかで強い感情をぶつけられることへの強い恐れが未だにありますが、場に関わる上で「覚悟」していることです。「対立」は色々な形がありますが、それぞれの大切にしたいことや本当の感情が隠れていたりします。最近はむしろ「対立」を「大切」にしたいと思ってます。

世界観の違う相手を受け入れる: これまで強い恐れがありました。今もこの場面になったとき「恐れる」という感情が起きます。ただ、それを乗り越えたら、今までに広がったことのない世界があるということを知り、考え方が変わりました。自分の世界だけでは、見ることのできない景色に感覚。そして新たな世界へ。場づくりは、そんな可能性を秘めています。

6月のイベント情報

6/2(木)19:00-20:30「オシャレなコモンルーム中津でTED鑑賞♪みんなで学ぼう♪
https://www.facebook.com/events/975098095901275/

6/27(月)19:00-20:30「ぺちゃくちゃおしゃべりしながらアートを観る会 vol.7
https://www.facebook.com/events/273563386309828/